世界中のロータリアンの皆さんに
地域社会の最も大切な資源である
「子供たち」に
光を当てていただきたいのです
ロータリーの奉仕の最たる特質は、一貫して、やるべきことは成し遂げるというロータリアンの固い志に表れています。私たちは日々、何千、何万という地域社会の中で、周囲を見回し、どこで、どのような形で人々を助けるのがベストかに思いを巡らせています。
私たちが行う支援活動はさまざまな状況に対応するものであり、その方法もまた多種多様です。クラブのレベルでは、学校に本を寄贈したり、身体障害者の世話をしたり、職業プログラムでボランティアをするなどの活動があります。クラブ同士が協力し合えば、単一クラブでは実現できないようなプロジェクトも可能になります。さらには、ロータリー財団の支援の下に、世界中の全クラブが一体となったとき、最も遠大かつ重要な目標である「世界からのポリオの撲滅」に渾身の力で取り組むことさえ可能になりました。
奉仕プロジェクトを選ぶにあたって、私たちは最大の成果が期待でき、後々まで恩恵が残されるものを実施するよう最善を尽くします。しかし、素晴らしい世界を後世に残すためには、まず、最も若い世代に焦点を当てなければなりません。ですから、2008-09年度、私は世界中のロータリアンの皆さんに地域社会の最も大切な資源である「子供たち」に光を当てていただきたいのです。
健康を享受する機会は、すべての子供に与えられて当然のものです。しかしながら、毎日、避けられるはずの原因で命を落とす5歳未満の子供の数が3万人を超えているのが現状です。この数字を初めて知ったとき、私は、そんな馬鹿な、何かの間違いに違いないと思ったものです。しかし、その数字に誤りはありませんでした。悲しいかな、世界では毎日のように、肺炎やはしか、マラリアといった治療可能な病気で死んでいく子供たちが後を絶たないのです。最も基本的な資源であるきれいな水が手に入らないために死んでいく人々も一日に何千人といます。栄養失調や貧困も、ほかの要因と絡み合って、多くの人々の命を奪う主な原因となっています。
今後1年間の私の希望は、子供の死亡率の低下をクラブと地区の奉仕プロジェクトの主要目標にしていただくことです。
この思いから、私は2008-09年度のRIテーマを「夢をかたちに」としました。食糧と水、保健と就学、充実した人生を送り、寿命をまっとうすること・・・、これは(今現在)多くの子供たちにとって見果てぬ夢に過ぎません。2008-09年度、このような子供たちとその家族のために、どうか「夢をかたちに」して